2019-01-01から1年間の記事一覧

2019年12月 ベルリンの壁の破片

2019年12月 ベルリンの壁の破片 ベルリンの壁の崩壊から30年,その節目にあたる去る11月9日,ベルリンをはじめとするドイツ各地で記念式典が行われたと報じられた. ところで私の手元に,このベルリンの壁の破片がある.12センチメートル×6センチメートルく…

2019年11月 化学者の資質について かなり以前のことになるが,和田昭允著「物理学は越境する」(岩波書店)を読み,感銘を受けたことがある.著者は東京大学理学部化学科出身で触媒化学を研究されたのち,わが国の生物物理学創始者の一人として,同大学物理学…

2019年10月 リチウムイオン電池開発あれこれ

今年度のノーベル化学賞は周知のようにリチウムイオン電池の開発に寄与したニューヨーク州立大学のマイケル・スタンリー・ウイッテンガム卓越教授,テキサス州立大学のジョン・グッドイナフ教授,旭化成の吉野彰名誉フェローの3氏に与えられた.もしこのリチウ…

2019年 9月 夏の旅

2019年9月 夏の旅 暑かった今夏もあと少しの辛抱で涼しくなることであろう.その8月から9月にかけて4回,遠出の旅をした.それらの概略をこれから述べる.その1. お墓参り8月3, 4, 5日とお墓参りのため帰省した.行先は新潟県小千谷市片貝町,ここに先祖代々…

2019年8月 傘寿

去る7月,80歳になった.傘寿(さんじゅ)ともいい,おめでたいことなのだそうな.とうに過ぎた70歳は古希,杜甫の詩,人生七十古来希なりに由来し,長寿を祝う語という.昔は70歳で希なら,80歳はもっと希なことでおめでたかったのであろう.しかし,男性の平…

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2019年7月 私の学位論文 その2

2019年7月 私の学位論文(その2) アセトニトリルは沸点82℃で水を吸収しやすく,かつ気化しやすい液体で毒性があるため取り扱いに十分注意すること.試薬特級でもかなりの水を含んでいるので蒸留を何回も繰り返すことなど親切にいろいろご指導をいただいた.…

2019年6月 私の学位論文

2019年6月 私の学位論文 今から56年ほど前,修士課程(博士前期課程) 2年の頃,父に博士課程に進学したい希望を告げ,ようやく了解を得た.その旨,指導教官の田中信行先生(東北大学理学部化学科教授) に恐る恐る申し出ると先生から「助手にならないか」と言…

2019年5月 烏との攻防

2019年5月 烏との攻防 ごみ漁る烏を叱る冬の朝 祐 この数年,烏に悩まされている.我が家の地区の生ごみの収集は毎週,火曜日と土曜日である.この日の朝,あるいは不心得ものは前日の夜のうちにビニール袋等に入れた生ごみを定められた場所に出しておく.そ…

2019年4月 俳句講座

2019年4月 俳句講座 昨年夏より俳句を始めたことは前に述べたが1), 一人よがりでは上達しないと考え,去る10月から神奈川大学生涯学習・エクステンション講座「入門俳句実践講座・新初歩の初歩」を受講している.講師は本学名誉教授・復本一郎先生である.先生…

2019年3月 大学入試の頃

2019年3月 大学入試の頃 受験シーズンもほぼ終わった. サクラサク六十年も前のこと 祐 この句の意味が分かるのはかなり年配の方であろう.「サクラサク」は大学入学試験の合格を受験生に知らせる電報文である.不幸にして不合格の場合は「サクラチル」であ…

2019年2月 東京片貝会・母校を励ます会

2019年2月 東京片貝会・母校を励ます会 関東地方には多くの県人会や郷里出身者の親睦団体がある.私の出身地新潟県小千谷(おじや)市片貝町 (2004年の中越地震の震源地に近く,四尺玉で有名な花火気違いの町である) にも東京片貝会(会員約350名)があり,今年,…

2019年1月 調査しました

2019年1月 調査しました 新年早々,老人の小言で申し訳ないが,まあ聞いてください.ここ,数年気になっていたが,昨年秋の学会に出席,その想いを一層強くした.発表者が頻繁に「・・・・・について調査しました」と発言するのである.私なら状況に応じて「…