7月になると郷里の里山には山百合が咲いた。カサブランカのもととなったといわれる白い花である。遠くからもよく目立ち、良い匂いが漂った。子供の頃、この百合を5、6本折って、家に持ち帰ると「仏さまに飾ろうかね」と母に喜ばれた。墓地にもこの花が沢山咲…
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