2014年1月 帰省

20141月 帰省
 毎月3-4日帰省している.いま,小千谷市の特別老人養護施設にお世話になっている母(101)が家に帰りたいというので,帰省しその間実家に連れ帰って来るためである.母は数年前まで自宅に一人で生活していた.横浜に来ても数日たつとそわそわし,片貝(小千谷市)に帰りたいという.こんなことを繰り返していたある時,部屋の中で転んで大腿骨骨折して以来,車椅子になってしまった.それから施設にお世話になっている.数年前はいろいろ話をしたが,100歳を過ぎるころから,家に戻ってもベッドで眠っていることが多くなった.「寝る子は育つ」と私がからかうと笑いながら「もう十分大きくなったからいいよ」.「車でお墓参りに行こうか」と晴れた日などに誘っても動きたくないのか「遥拝するから行かないよ」と冴えているときは思いもつかないことを言う.某国の首相も直接神社に赴かず遥拝してくれたらこんな騒ぎにならなかったのにと思う.意識が混濁することもあるようにで,私より10歳下の末弟の名を呼び「あの子はもう嫁さんをもらっただろうか」などと言う.いつまでも子供のことが気にかかるのだろうか.「もらった,もらった,もう30歳近い娘と息子がいるよ」と言うと安心する.このことを弟に話すと彼は苦笑している.100歳になっても母(60歳くらいで亡くなった私の祖母)の夢を見るという.ある時,「夢を見てね.庭の松の木(父が植えた樹齢60年くらいの松が2本ある)に天女が舞い降りたので寄っていきなさいねといったら,今日は忙しいからまた今度ねといって飛び立っていったよ」などとそれこそ夢のような話をした.
この帰省の機会を利用して町のあちこちを散歩してはカメラで撮影し,“東京片貝会”のホームページ(http://blogs.yahoo.co.jp/tokyokatakaikai)に毎月掲載してもらっている.ホームページの管理人の本田さんのご厚意でもう10年位続いているだろうか.「自分たちも知らないところを見せてもらった」などと地元の方からおだてられるのをいいことになるべく新しいアングルをとあちこち歩き回ったが,狭い町うち,もう撮り尽くしてしまった.定点観測と開き直って,季節の移り変わりを郷里を離れて関東近辺に住んでおられる同郷の方々に見てもらっている.当然ではあるが,私のこのホームページよりアクセス数が多い.先日も帰省し,雪景色をあちこち撮ってきた.小学校の校庭の二宮金次郎の石像には雪が積もって寒そうであったが,それでも金次郎はしっかり本を読んでいた.帰り際に母の顔を見たら,色つやもよく,この分では102歳も大丈夫そうである.