2021年10月 5年日記

 書店の店頭に来年の手帳や日記の並ぶころとなった。今使っている5年日記は今年が5年目、最後の年である。来年の日記を5年ものにしようか、これから5年、身が持つかどうか、少し迷ったが、運を天に任せて購入した。現役の頃、思い出したようにつけていた日記は大学ノート、前年や少しさかのぼった年の同じころ何をしていたのか探すのに手間取った。そこで、定年後、5年日記に変えたのである。3年日記は少し紙面が広く書くところが多い。1日分を埋めるほど毎日活動していない、10年日記では少し、紙面が狭すぎると迷った末、5年日記に落ち着いたのである。もう、その1冊目はとうに終わって、2冊目ももう終わろうとしているのである。改めて時のたつのが速いことに気づかされる。

 前年、前々年と4年前まで遡り、秋の今頃何をしていたのかと内容を読んでみると嫌になるほど同じことの繰り返しである。10月20日に固定し4年間をたどってみる

 4年前:雨のち曇り。みなと赤十字病院胃カメラ検査、組織に初期胃癌が見つかる。10月25日入院、組織をレーザーメスで除去手術の予定 (幸い治癒し、その後、毎年胃カメラ検査で4年間異常なし。来る11月15日、胃カメラ検査の予定)。病院からの帰途、ホームセンターで百合、チューリップ等の球根を購入。

 3年前:晴れ。寒くなってきたのでラジオ体操の際、ジャンパー着用(今年は19日に初めて着用)。妻と厚木に行く。池の水が濁ってきたので循環器を掃除。俳句数句作句 (これは感心なことに今も続いている。3週間前の朝日俳壇に大串章選で3年ぶりで入選)。

 2年前:晴れ。部屋掃除。姉小路祐著、監察特任刑事(講談社文庫) 読了 (図書館はありがたい。もう、1000冊以上は借りているだろうか。妻の借用カードも利用し、1回12冊借用。一ヵ月、2回くらいリュックサック担いで図書館通いをしている)。

1年前:晴れ。一日中よく晴れたが気温は上がらなかった。数日後の近畿日本ツーリストのGo to Travelに参加の予定。そのための旅行準備をする。3泊4日の奥能登巡りの旅で楽しみ。宮部みゆき著、弧宿の人、上(新潮文庫)読了。

 今年:晴れ。気温は低かったが気持ちよく晴れた。修理に出していたコンピュータがようやく直ったのでヨドバシカメラに受け取りに行く。保障期間内だったので修理費は無料。“阿”の会、10月リモート句会の選句5句とそれぞれの評、感想を書いて送付。もう、締め切り日を数日過ぎていたが、コンピュータ故障のため、送付を伸ばしてもらっていたので、一安心。それにしてもこのコンピュータは今年1月購入したもの。もう故障。日本が誇った電化製品の信頼性が落ちてきたのだろうか。以前は5年以上使ってもびくともしなかったのに。

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文中にも書いた通り、コンピュータの故障によりアップするのが遅れました。

2021年9月 9月の庭

 去る9月11日(土)、数日間雨模様の続いたあとの久しぶりの晴れの日、1週間ぶりに厚木の家に行った。縁側のガラス戸を開けると金木犀の香りが漂ってきた。先週は未だ、固いつぼみだと思ったのにもう満開を過ぎ、根元には橙色の粒々が落ちていた。この花の香を嗅ぐと何か懐かしくいろいろの思いが湧いてくる。妻は運動会を思い出すという。もう60年以上も前の大学時代、2年生までは川内(仙台市)の教養部で一般教養や基礎科目の授業を受け、3年生の後期から、週1日、確か金曜日の午後だったと思うが、本部のある片平丁の化学教室に赴き、専門課程の授業が始まった。構内には大きな金木犀の木が橙色の花を咲かせ、良い香りを放っていた。名前だけ聞いていた憧れの高名な先生の授業は難しくて良くわからなかったが、いよいよ専門課程に入るのだなと誇らしく、気の引き締まる思いがした。

 さて、我が家の庭である。夏の暑さにかまけて草取りをしなかった伸び放題の雑草の中からひときわ高く斑入りの芒が穂を伸ばし秋を告げている。酔芙蓉もずいぶん背丈が伸びて、蕾が大きくなり間もなく花を咲かせそうだ。彼岸花はまだ花芽を出さない。金木犀と咲く順序が入れ替わったようだ。水引なども赤い点々を付けている。

バーべキュウ用に並べたコンクリートブロック炉の隙間からも草が伸びている。現役時代はここで毎年、学生諸君と定年退職後はお隣さん一家とバーベキュウをやってきた。隣家には横浜国立大のY君がいて、彼から最近の大学の様子を聞くのが楽しみだったが、昨春、学位を取得、大阪の方に就職してしまった。そして、コロナ禍のため、昨年、今年はバーベキュウをパス、コンクリートブロック炉の出番がなかった。

 池の循環器がかすかな音を立て、3匹の錦鯉と5匹の金魚が早く餌をくれとばかりに泳ぎまわっていた。鯉は郷里の小千谷の錦鯉の養魚場で求めたものである。体長10 cmくらいだったのが、5年ほどかかって、“紅白” など今では30cm以上の大鯉になった。金魚の方は息子が孵化させたのをもらって水槽で育てていたが、体長20 cm近くになり、水槽で飼いきれなくなったので、横浜から厚木に持ってき、池に放ったのである。鯉と仲良く同居している。

 猫の額ほどの畑に今年はキウリを4本、トマトを6本植えた。キウリは10数本、トマトは30個くらい採れたか。今はもう枯れかけているが、暑さのためその気が起きず引き抜き、整地するのを先送りしている。大根、その他の秋野菜の種を蒔けばよいのだが、億劫になってきた。来年はなるべく手間を省き、多年草の花を植えようかなどと横着なことを考えている。

2021年8月 気になる言葉使い、表現

 

 最近見聞きする、私には気になる言葉使いや表現のいくつかを以下に述べる。

「そうですね」

 スポーツ選手がインタビューを受けるとき、ほとんどの人は、まず、「そうですね」と受けてから、問いかけの質問などに答えていく。今回のオリンピックでもそうだった。勝者は無論のこと、期待されながらも武運つたなく敗者となった選手へも容赦なく質問が続く。彼らは、合言葉のようにまず「そうですね」と受けて、ひと呼吸をおいてから質問等に答えている。この「そうですね」とまず発する言葉はコーチから、あるいは先輩からそのようにするよう指導を受けているのだろうか。いきなり答えると、思ってもみなかった第一声のために、本意とは離れた方向の内容を話してしまうことはある。確かに、まず「そうですね」と受けると、その間に次に発する適切な言葉が見つかるようだ。しかし、あまりにも、「そうですね」を連発されると、聞く方はまたかと思って、あと聞く気持ちがうせてしまう。受け答えの方法をもう少し考えてほしいなと思った。それにしても質問者も質問内容をもう少し工夫してほしいと思う。「今のお気持ちは?」、「今後のご予定は?」・・・。ほとんどワンパターンである。過日、テニスの大坂選手が、今後記者会見には出ないと宣言し、物議を醸しだした。彼女のような一流の選手になるとインタビューも数えきれないほど受けているだろうし、そのたびに同じような内容の質問を受けており、質問者は何とか聴視者受けするような答えを引き出そうと執拗にプライバシーにまで踏み込んでいく。彼女が腹を立てるのも無理ないと思っている。

「半端ない」

 “半端じゃない”がなまって、短い言葉になったようで、以前から、若い人たちの会話ではよく見聞きしていた。辞書によれば“半端じゃない”はそのことの程度が並大抵の程度ではないの意味で、並外れてすごいことを表現するのにつかわれる。この“半端ない”がついに活字となって新聞記事に現れた。先日のオリンピックのレスリングで金メダルを取った須崎優衣選手の紹介記事に「スピードを生かしたタックルが武器だ。そして、何より、勝利への執着心が半端ない。」とあった。間もなく国語辞典にも「半端ない」が採られるのではないか。このようにして、はじめは違和感のあった言葉も常態化していくのであろう。

「生出演」

 有名人や何かの出来事にかかわった本人がテレビの会見などに録画ではなく直接出演するとき、この言葉が使われる。新聞のテレビ番組などで見るときは「おや」と思う程度であるが、音声で聞くとき、よい感じがしない。このことは特別なんですよと強調したいために使われるのであろうが、それこそなんとも生々しく、品のない表現である。もっと穏やかな表現はないものだろうか。人々の興味、注目を引こうとして、言葉はどんどん過激な表現になっていくようだ。

骨太の方針

 時の政府が重要政策を発表するときなどに使われる。経済財政運営と改革の基本方針と呼ばれており、その発祥は小泉純一郎内閣において「聖域なき構造改革」の着実な実施のために、経済財政諮問会議にて決議させた政策の基本骨格であった1)。政府を支えるブレーンが考え出した言葉なのであろうが、私はこの言葉を見聞きすると何か、背中に虫唾(むしず)が走るような気持ちがして落ち着かない。この造語を考え出した人はさぞ、得意であるに違いない。オブラートに包んだような、国民に何か期待を持たせるようなあいまいな表現である。何故、素直に“基本方針”と言わないのだろうか。

思いやり予算

 1978年昭和53年)6月、時の防衛庁長官金丸信が、在日米軍基地で働く日本人従業員の給与の一部(62億円)を日本側が負担すると決めたことから始まる。日米地位協定の枠を超える負担に対して、円高や多額の対米貿易黒字などによって日本が急激に経済成長する一方で、財政的な困難に直面し、日本が経済規模に対して軍事面の負担をしないことに不満を持ったアメリカ合衆国連邦政府の負担への特別措置を要請された金丸が、「思いやりの立場で対処すべき」などと導入したことに端を発するという2)。時間の経緯とともに、その予算の内容にも複雑な経緯があるようだが2)、当初の意味から外れてきており、不適切な予算内容になっている。しかし、言葉だけは依然として生き残り、独り歩きしている。何故、野党の議員やジャーナリズムはこの言葉を正そうとしないのだろうか。政府の発表する予算内容にこの言葉を平気で使っている。英語の表現はどうなっているのであろうか、未だ調べていない。この言葉も見聞きするたびに虫唾が走る。

 

2021年7月 暴挙

 私の住んでいるマンションのまえには幅約7メートルの右から左への一方通行の道路があり、その外側に幅4メートルくらい、長さ約70メートルの空地があり、これは市の管理区域で、その外側が首都高阪東橋ランプ出口である。つい1か月ほど前まではこの空き地には太さ50センチくらい、高さ10数メートルの樹木が4本生えていた(下の写真)。

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常緑樹で艶のある葉をこんもりと茂らせていた。樹木名はわからないが、樹木図鑑で調べるとオガタマノキモクレン科やツクバネガシ(ブナ科)などと似ている。地面には誰が植えたのか紫陽花やつつじ、バラ、幸福の木、南天アロエ、竹、その他いろんなものが植わっていて、雑草の伸びも著しかった。

 

11年ほど前、定年を機に私も雑草を刈り取り、ここに柚子や沈丁花、牡丹、芍薬ホトトギス水仙、菊などを植えた。また、チューリップ、コスモス、グラジオラス、朝顔、向日葵なども植えた。春、牡丹や芍薬が咲くと通りすがりの人がこれを楽しみにし、写真を撮っていく人などもいた。ところが樹木が繁茂しすぎてうっとうしくなり、また、雑草が著しく生えた部分もあり、住民の誰かがここを管理している南区土木事務所に何とかしてくれと苦情の電話をした。そのため、土木事務所としては放っておけないので樹木を伐採し、更地とし、防水シートで被うとの知らせがマンションの管理事務所や自治会の会長に伝えられた。これを聞いた私は、見事に育った木を伐採するのは忍び難く、花木もこれを楽しんでいる人もいることだから、枝の伐採程度にしてくれないかと担当者と会ったり、電話をして頼んだが、苦情を言われた以上はこれに対処しなければならないの一点張りだった。そこで、私は改めて、南土木事務所所長宛に以下の内容の手紙を出し、返事をいただきたいと書いた。

「樹木を伐採しないでほしい。この樹木は夏の強い日差しを遮り、また、ある程度高速道路の騒音を遮っている。もし、伐採されるとこれからの夏の強い日差しの照り返しがひどくなる。花木を楽しんでいる人々もたくさんいるので更地にはしないでほしい。見苦しい部分の雑草は刈り取るから、樹木の枝の繁茂しすぎた部分を整枝する程度にしてほしい等々」。それからほぼ2週間後の6月中旬、所長(担当管理係)から下記のような返事が届いた。

 

阪東橋駅前通りの樹木(植栽帯)の管理について(回答)

 平素より横浜市政についてご協力をいただきありがとうございます。

ご指摘の樹木および植裁帯については、倒木等により、車両や人身への被害の恐れがあること及び道路への障害となる可能性があることから、首都高速道路株式会社と南土木事務所による協議により、道路管理者としての判断で伐採することといたしました。伐採後は環境に配慮し同等の樹木を南区内の植樹桝に植樹していくことを検討しております。今後とも道路の適切な維持管理に努めますので、ご理解・ご協力くださいますようお願いいたします。

 

 この文章は道路公団を隠れ蓑にした、典型的な事無かれ主義の言い訳である。なぜ、横浜市内の各公園のように樹木の繁茂し過ぎた枝は年に1回整枝し、雑草を刈り取ることをしないのだろうか。その気になればそのくらいの予算確保は容易なはずである。そこまで気が回らないか、あるいはやる気がないのである。

 6月21, 22日の2日間かけ、ついに樹木はあっけなく伐採された。高速道路の我々側とは反対側の空き地には高さ20メートル以上のメタセコイヤが生えているが(下記写真では見えない)、これはそのままだった。

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 この伐採に先立ち、花木等がみすみす除去されるのは忍びなく、娘や妹、弟たちに声をかけ、希望のものを引き取ってもらった。その後、ほゞ1か月が経過、雑草がどんどん伸び始めた。でも草取りをする気持ちになれない。黙って見ていよう。世の中がどんどん悪くなっていくような気がしてならない。

2021年6月 新型コロナウイルスワクチン接種をめぐる混乱 その2

 6月10日、我々は無事、掛かりつけの医院で1回目のワクチン接種を終えたたが、相変わらずワクチン接種をめぐる混乱が続いている。この日の朝のラジオ体操の折、仲間の一人から驚くべき話を聞いた。彼は5月3日から電話を掛け続け昨日ようやく接種日の予約ができたが、奥さんは数分遅れで予約満了となってしまい、東京都の集団接種会場を勧められた。仕方がなく、予約したが、彼は憤懣やるかたなく怒っていた。緊急事態宣言下、他県にまたがる遠距離外出は控えましょうと言われている最中に、80前後の老婦人(年齢を伺ったことがないが、我々と近い感じである)が、横浜から東京まで出かけていくのである。ワクチン接種のための外出は不要不急の外出の範疇に入らないらしい。 

 9日の党首討論菅首相は「10月~11月には必要な国民、希望する方すべてに打ち終えることを実現したい」とワクチン接種の推進を打ち出した。来るべき総選挙を意識してのことであろう。これを受けて行政機関は右往左往していることだろう。接種率が低ければ、今後の国庫補助予算にも影響が出ようと予測、上記の遠距離接種のような接種率を上げるためのなりふり構わぬ市民へのしわ寄せが出てくるのであろう。二重予約などでなければよいが。ちなみに昨日(13日)の新聞情報によれば、神奈川県のワクチン接種率は下から2番目の46位である。下部の行政機関、担当者自身は一所懸命、それぞれの任務を果たすべく努力されているのであろうが、無駄な空回りしている部分はないだろうか。これだけ、情報網、流通機構の発達している昨今、他機関と融通しあって市民への負担をできるだけ軽減するような措置ができないものなのだろうかとつくづく思う。要するに総合的に適切な判断、指示を下せる指揮系統がないのである。  

13日の朝日歌壇には下記のような痛烈な歌が何首か出ていた。

蜘蛛の糸みたいに細き電話線ワクチン求め犍陀多(かんだた)になる

  年寄りはインターネットは扱えず電話も通じぬコロナワクチン

  宝くじよりは増しかと掛け直すコロナワクチンコールセンター

  二日間に千五百二回電話してやっと取れたよワクチン予約

 結局はワクチン獲得戦争に負けたということ早い話が

 

 このような混乱のそもそもの原因は、先月も述べたように、政府の想像力のなさ、すなわち、早くからわかっていたオリンピックに対する予防措置、国産ワクチン開発のために必要な研究予算の措置を怠ったこと、新型コロナ予防ワクチンの国家単位での確保が他国に比べ遅れたこと、専門家の意見の政府に都合の良いところだけを取り入れ、率直に意見を受け入れなかったことなどである。誰もほとんど使わず捨てたアベノマスクなどは予算を無駄使いした愚策であり、永く不名誉な笑い話として歴史に残ることであろう。その付けが今、国民に降りかかってきているのである。

私は反対であるが、菅首相は何が何でもオリンピックを強行したいらしい。その理由がわからないが、多分、総選挙に勝つためか。80年前、万一の終戦処理や撤退などを考慮せず、がむしゃらに太平洋戦争に突入した東条英樹首相にダブって見えて仕方がない。

 政治家は国民、市民の幸せを願うより先に権力を維持するために、選挙に勝つべく国民に迎合するための直近の政策を考えるのが習性らしい。本来は選挙民の我々が、これを見抜かなければならないのだが。昨今行われた地方都市のいくつかの首長選挙を見ても、各候補者の公約の第一番目にコロナ対策をうたったものが多かった。確かに市民はコロナ禍に困っているが、これはいずれ収束することである。コロナ禍後に何をするかが、最も大切と考えるが、これを公約の第一に掲げた候補者は少なかったように思う。ここまでくれば、あとはオリンピックが無事終わり、コロナ感染が広まらないことを祈るだけである。

 

 

 

 

 

 

 

2021年5月 新型コロナウイルスワクチン接種をめぐる混乱

    去る4月下旬、新型コロナウイルスワクチン接種に関する一連の書類が横浜市健康福祉局より送られてきた。早速、開封すると中に「新型コロナワクチン接種の予診票」が入っており、アンケートの中に、現在、なんらかの病気にかかって、治療(投薬)を受けていますか。という欄があり、Yesの場合は医師記入欄に医師の署名を記入するようになっていた。私は永年、「血液をサラサラにする薬」を飲んでいるので,早速、記名・捺印をもらうべく、かかりつけの医院に行ったところ、「そのような指示は未だありません」とにべもなく言われ、用紙を見せても要領を得なかったので引き上げた。書類に記載されたスマートフォン・パソコンからの予約の場合のURLをパソコンに入力すると予約は“5月3日”からと表示されていた。少し、気が早すぎた、まだ医院に通知が行っていなかったのだと納得した。5月3日早速パソコン入力するとどういうわけかはじかれてしまった。予約番号、生年月日等確認して再入力するもやはりだめ。電話に切り替えたが話し中、何回か試みたがあきらめた。4日、5日も何回か電話するも話し中、5月6日昼頃ネットで確かめると予約は終了。次回は5月10日9時から受付とのこと。10日、ネットで申し込むと9時30分で予約終了。電話のみ受け付け中とのことなので試みるが話し中、夕方までに10回くらい試みたが話し中だった。5月11日朝から電話したがやはり話し中、夕方まで10回以上試みたが駄目。一方、ネットの方は午後にはもう締め切り、次回は17日9時からとのこと。早速、17日、9時少し前電話すると発信音のみ、未だ、受付は始まっていない。9時ジャストに電話したら、もう話し中で「電話が込み合っています。もう少し間をおいてから・・・」。18日は10回くらい電話したが、だめ。このブログは毎月20日にアップしているが、本文章を書いている19日、10回近く電話したのち、午後4時に電話したら、「本日の予約受付は終了しました」とのつれない応答だった。

 予約できたという体操仲間の女性に様子を聞いてみると、初日、朝から数分おきに電話をかけ続け、夕方、運よく通じたという。これくらい執念を燃やし実行しないとだめらしい。ばかばかしい。突発事項に対する行政システムの対応が追い付いていないのである。19日朝、別の体操仲間から聞いた話、昨日、ようやく取れたが、電話がつながってから、切らずにお待ちくださいと言われ、50分後にようやくオペレータにつながり、予約できたという。もちろん、電話代はこちら持ち、固定電話だからよかったものの携帯電話ならゾッとすると言っていた。病人には看護人がついているから、何とか予約もできようが、電話する気力のないフレイル状態の老人はどうなるのであろうか。何十万人も存在すると思われる。

 高齢者を優先していただいている身には大変ありがたく、こんなことを申すと罰が当たるとは思うが、私はワクチン接種こそ、社会を支えるべく、毎日、満員電車に揺られ必死に働いている青壮年層、今後の我が国を支える学生層こそ優先すべきと考えている。老人は旅行、カラオケ、外での飲食等、不要不急の外出を我慢し、せいぜい近所を散歩すればよいのであるから。予約ができたら身近な若年層のどなたかに予約権利を譲ってもよいと思っているが、そんな仕組みにはなっていないし、可能でも一層混乱することであろう。

 それにしてもオリンピック等日程は前からわかっていたこと、結果論を言っても仕方がないが、なぜ政府はもっと早いうちに必要量のワクチンを確保すべく薬品メーカ等関係各所に働きかけていなかったのだろうか。菅首相がおっとり刀で、渡米し、バイデン大統領との会談のついでに、薬品メーカとようやくコネクションを付けたという印象である。政府とこれを支える関係官庁には早いうちにワクチンを確保しないと大変なことになるという危機感はなかったのだろうか。政治家や官僚の使命感の欠如、目先の利害関係だけに追われ、先を予想するという想像力の貧困は目を覆うばかりである。数日前の情報では各国別の接種率で我が国は100番目以下という。情けない。これで先進国と言えるのか。

 さて、ひとまず高齢者層への接種が終わったとして、次の若年層への対応を政府、関係市町村はどうするつもりだろうか。企業は勤務中の予約作業を認めるのだろうか。今は日中に限られている予約対応を24時間体制にしても追い付かないだろう。日本全体での膨大な時間損失、生産性の低下に伴う経済的損失は想像するのも恐ろしい。

 オリンピックが2か月ちょっとに迫った19日時点の重症感染者数は1293人で過去最大となった。即刻、延期、もしくは中止すべきである。さもないとオリンピック対応のために医療関係者が忙殺され、我が国の医療体制は崩壊する危険がある。

Yahoo Japanのニュース一覧を見ると、大リーグ・エンジェルスの大谷翔平選手の活躍だけが唯一の明るい話題である。今日19日も単独トップの14号ホームランを放った。

・・・・・

*フレイル:英語のFrailtyが語源で、「虚弱」「老衰」「虚弱」を意味し、加齢とともに現れ、健康な状態と要介護状態の中間に位置する、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態のことを指す。食生活の改善、適度な運動、社会活動等によって著しく回復するという。(https://activesenior-f-and-n.com/frail/outline.html)

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追記

 本日(20日)ついに予約ができた。その顛末は以下のようである。送られてきた一連の書類の中に問診票があり、治療等をしている場合は掛かりつけの医師の署名、捺印が必要だったのを覚えていたので、未だ予約は取れないが先に捺印をもらっておこうと考え、医院に連絡し、念のためにそちらでワクチン接種・予約もできるのかと尋ねたところ、「できる」という。早速、午後出かけ、1時間ほどであっけなく予約手続きは終わった。こんな手があったとは。可能病院名を公表すると電話が殺到するので市のホームページで公表を避けたらしい。5月3日から毎日電話をかけ続け、いらいらした日々を過ごしたのは何だったのだろう。こんなばかばかしい騒ぎのために日本全国でどれだけ

膨大な時間が費やされ、経済的損失が起こっていることだろうか。NTTへの通話料収入が増えるだけである。もっと確実で効率の良いシステムが考えられないものか。誕生日順とか、姓名順にあらかじめ日時を指定し、都合の悪い人は後から申告制にするとかいろいろあると思われる。

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2021年5月 混乱する新型コロナワクチン予約

    去る4月下旬、新型コロナウイルスワクチン接種に関する一連の書類が横浜市健康福祉局より送られてきた。早速、開封すると中に「新型コロナワクチン接種の予診票」が入っており、アンケートの中に、現在、なんらかの病気にかかって、治療(投薬)を受けていますか。という欄があり、Yesの場合は医師記入欄に医師の署名を記入するようになっていた。私は永年、「血液をサラサラにする薬」を飲んでいるので,早速、記名・捺印をもらうべく、かかりつけの医院に行ったところ、「そのような指示は未だありません」とにべもなく言われ、用紙を見せても要領を得なかったので引き上げた。書類に記載されたスマートフォン・パソコンからの予約の場合のURLをパソコンに入力すると予約は“5月3日”からと表示されていた。少し、気が早すぎた、まだ医院に通知が行っていなかったのだと納得した。5月3日早速パソコン入力するとどういうわけかはじかれてしまった。予約番号、生年月日等確認して再入力するもやはりだめ。電話に切り替えたが話し中、何回か試みたがあきらめた。4日、5日も何回か電話するも話し中、5月6日昼頃ネットで確かめると予約は終了。次回は5月10日9時から受付とのこと。10日、ネットで申し込むと9時30分で予約終了。電話のみ受け付け中とのことなので試みるが話し中、夕方までに10回くらい試みたが話し中だった。5月11日朝から電話したがやはり話し中、夕方まで10回くらい試みたが駄目。一方、ネットの方は午後にはもう締め切り、次回は17日9時からとのこと。早速、17日、9時少し前電話すると発信音のみ、未だ、受付は始まっていない。9時ジャストに電話したら、もう話し中で「電話が込み合っています。もう少し間をおいてから・・・」。18日は10回くらい電話したが、だめ。このブログは毎月20日にアップしているが、本文章を書いている19日、10回近く電話したのち、午後4時に電話したら、「本日の予約受付は終了しました」とのつれない応答だった。

 予約できたという体操仲間の女性に様子を聞いてみると、初日、朝から数分おきに電話をかけ続け、夕方、運よく通じたという。これくらい執念を燃やし実行しないとだめらしい。ばかばかしい。突発事項に対する行政システムの対応が追い付いていないのである。19日朝、別の体操仲間から聞いた話、昨日、ようやく取れたが、電話がつながってから、切らずにお待ちくださいと言われ、50分後にようやくオペレータにつながり、予約できたという。もちろん、電話代はこちら持ち、固定電話だからよかったものの携帯電話ならゾッとすると言っていた。病人には看護人がついているから、何とか予約もできようが、電話する気力のないフレイル状態の老人はどうなるのであろうか。何十万人も存在すると思われる。

 老人を優先していただいている身には大変ありがたく、こんなことを申すと罰が当たるとは思うが、私はワクチン接種こそ、社会を支えるべく、毎日、満員電車に揺られ必死に働いている青壮年層、今後の我が国を支える学生層こそ優先すべきと考えている。老人は旅行、カラオケ、外での飲食等、不要不急の外出を我慢し、せいぜい近所を散歩すればよいのであるから。予約ができたら身近な若年層のどなたかに予約権利を譲ってもよいと思っているが、そんな仕組みにはなっていないし、可能でも一層混乱することであろう。

 それにしてもオリンピック等日程は前からわかっていたこと、結果論を言っても仕方がないが、なぜ政府はもっと早いうちに必要量のワクチンを確保すべく薬品メーカ等関係各所に働きかけていなかったのだろうか。菅首相がおっとり刀で、渡米し、バイデン大統領との会談のついでに、薬品メーカとようやくコネクションを付けたという印象である。政府とこれを支える関係官庁には早いうちにワクチンを確保しないと大変なことになるという危機感はなかったのだろうか。政治家や官僚の使命感の欠如、目先の利害関係だけに追われ、先を予想するという想像力の貧困は目を覆うばかりである。数日前の情報では各国別の接種率で我が国は100番目以下という。情けない。これで先進国と言えるのか。

 さて、ひとまず高齢者層への接種が終わったとして、次の若年層への対応を政府、関係市町村はどうするつもりだろうか。未だ誰もそのことを言っていない。企業は勤務中の予約作業を認めるのだろうか。今は日中に限られている予約対応を24時間体制にしても追い付かないだろう。日本全体での膨大な時間損失、生産性の低下は想像するのも恐ろしい。

 オリンピックが2か月ちょっとに迫った19日時点の重症感染者数は1293人で過去最大となった。即刻、延期、もしくは中止すべきである。さもないとオリンピック対応のために医療関係者が忙殺され、我が国の医療体制は崩壊する危険がある。

Yahoo Japanのニュース一覧を見ると、大リーグ・エンジェルスの大谷翔平選手の活躍だけが唯一の明るい話題である。今日19日も単独トップの14号ホームランを放った。

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*フレイル:英語のFrailtyが語源で、「虚弱」「老衰」「虚弱」を意味し、加齢とともに現れ、健康な状態と要介護状態の中間に位置する、身体的機能や認知機能の低下が見られる状態のことを指す。食生活の改善、適度な運動、社会活動等によって著しく回復するという。(https://activesenior-f-and-n.com/frail/outline.html)